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芸術鑑賞会

 6月15日(水)に宮古市民文化会館で芸術鑑賞会が行われ、「学校寄席」を鑑賞しました。

 上方落語の露の瑞(つゆのみずほ)さん、色物の林家正楽(はやしやしょうらく)さん、落語の柳家喬之助(やなぎやきょうのすけ)さんの3名が宮古市の高校生を対象に落語を披露してくださいました。
 
 露の瑞さんは、最中に体を大きく動かしてトラの動作一つ一つを忠実に再現しており、会場が動物園と錯覚してしまうほどでした。ライオンが登場するシーンでは百獣の王の迫力が感じられ、その表現力に気持ちが高ぶりました。
 柳家喬之助さんは、親子の和ましい日常のやり取りを笑い混じりに繰り広げ、親しみのある演目で会場を笑いで包みました。みたらし団子を食べる仕草や飴玉を頬張り舐める仕草など、動きや音の真似をしながら表現し、子供が駄々をこね泣くシーンでは、自分の幼い頃を思い出し思わず笑みがこぼれました。
 林家正楽さんは、「色物」とよばれる演芸の一種である「紙切り」を披露し、その技術で会場を湧かせました。紙切りとはさまざまな形に紙を切る芸なのですが、馬に乗る少年や、パンダなど多種多様な生き物をコミカルなリズムにのりながら切っていてとても楽しかったです。

馬に乗る少年


 途中、リクエストを募集する場面があったのですが、宮古高校1年生の佐々木礼空さんが「野球の切り絵」をリクエストをし、切り絵をいただきました。そこでその時の心境を佐々木礼空さんにインタビューしました。

 「お客さんを楽しませながらも完成した作品の紙切りの正確さに驚いたと同時に、この文化を残したいと思った。いただいた切り絵は家に飾って今後も大切にしていきたい。」と話していました。また、今回初めて落語を鑑賞して、今の時代の人も楽しむことができる落語に歴史を感じたそうです。

野球

 毎年開かれる芸術鑑賞会ですが、今年は落語ということで私たち高校生のような若い世代にはあまり親しみがなく、中には「落語は分かりにくい」「古臭い」などの先入観をもっていた人もいたと思います。ですが、今回の芸術鑑賞会を終えて、落語というものは、落語を演じる人と落語をきく人とのコミュニケーションで作り上げる「笑い」の芸であり、世界最高の芸話だということを実感させられ、私たち高校生にとって、とても良い機会になったと思います。

 以上、放送部1年戸村がお伝えしました。